技術と設備機械
石川樹脂工業株式会社は石川県加賀市にある工場から商品を届けています。
石川樹脂工業の大きな強みの一つは、設計から、金型製造、成形、加工、塗装/印刷、検品、出荷まで、商品のサプライチェーン全容をカバーし、幅広く質の高い提案ができることです。これを可能にしている弊社の技術・設備機械について、主なものをご紹介致します。
金型設計製造
石川樹脂工業では、設立初期より社内に金型設計・製造部門を持ち、製品の設計から仕上げまでの一気通貫生産を可能にしています。
樹脂成形においては、成形品のどこに原料樹脂の流し込み口(ゲート)を設けるか、金型の境目をどう目立たなくするか等、美しい成形品を得るために金型設計段階で工夫すべき点が多く存在します。これらのノウハウを社内で蓄積することにより、よりご要望に沿った商品の設計をお客様に提案することが可能になっています。
また、金型への追加加工も社内で対応可能ですので、製品への刻印などのカスタマイズにも迅速に承ることができます。
熱硬化性樹脂成形
熱硬化性樹脂とは、加熱することで化学反応を起こし、硬化する特性を持った樹脂です。硬化すると再び加熱しても溶融せず固体のままとなる性質をもっており、熱可塑性樹脂がチョコレートに例えられるのに対し熱硬化性樹脂はクッキーに例えられます。耐熱性・耐薬品性が高いことから長期安定性に優れており、絶縁性にも優れています。そのため熱がかかる環境で使用される部品や、電気部品等に幅広く使用されています。その一方で成形に時間がかかる為コストが高くなり、また多くのノウハウも必要です。
石川樹脂工業での多くの工業製品や仏具製品・配膳用トレーも熱硬化性樹脂で成形されています。新幹線やトンネルに使用される送電設備部品やコイル部品、自治体向け水道用蓋といった各種インフラ分野や、病院向けトレーなど福祉分野への成形・納入実績を通じて、ノウハウを蓄積しております。
熱可塑性樹脂成形
熱可塑性樹脂とは、熱を加えることで溶融し、液状化する樹脂です。加熱・液状化した状態で成形型に入れ、冷却し固化することで成形できるので、熱硬化性樹脂がクッキーに例えられるのに対し熱可塑性樹脂はチョコレートに例えられます。比較的成形が容易であり、プラスチック原料の中で最も多く利用されています。一方で、成形型に流し込む際の気泡混入や冷却の過程での収縮による不良も多く発生するので、美しい成形品を得るためにはノウハウが必要です。
石川樹脂工業では、需要が伸びている樹脂製の箸やグラス等の食器類、各種OEM製品のほか、熱可塑性樹脂でも難しいとされる偏肉や厚肉の成形も得意としています。また他社に先駆けてトライタン(TM)の成形を手掛けるなど、新しい原料樹脂成形にも積極的に挑戦しております。更に成形方法についても射出成形(インジェクション成形)だけでなく、中空成形(ブロー成形)にも対応しております。
加工・仕上げ
石川樹脂工業では、成形のみならず切断加工や仕上げ加工なども社内で手掛けており、そのための技術・設備も充実しております。
例えばCFRTP(炭素繊維強化プラスチック)のような特殊な素材についても、ウォータージェット切断機を導入することにより、適切な加工を可能にしております。
また、石川樹脂工業では樹脂製の食器や雑貨も多数手掛けていますが、樹脂製にありがちな安っぽいイメージとは一線を画した製品の提供を目指しています。そのため、成形品をそのまま出荷することなく、滑らかな口当たりを実現するための研磨などの仕上げ加工を重視しています。
塗装
石川樹脂工業で手掛ける仏具製品、トレー、店頭什器などには、塗装工程が欠かせません。塗装によって製品のデザイン性が増すだけでなく、トレーのスリップ防止加工など機能面も付加することができます。
石川樹脂工業は設立初期より仏具製品の生産に取り組み、充実した設備と、手作業による塗りと仕上げの技術・ノウハウを積み上げてきております。
印刷
樹脂製の商品は破損の恐れが少ない為、比較的若年層をターゲットとしたキャラクター商品や、飛行機や特急列車内で使われる食器に多数採用されています。このような商品には、オリジナルのデザインを実現したいというニーズが多く存在しますが、底面の刻印などをカスタマイズすると新たな金型作成が必要になるためコストが高くなるというデメリットがあります。
石川樹脂工業ではパッド印刷並びにスクリーン印刷機械を有しており、オリジナルのデザイン・カスタマイズに対応し、各種オリジナル商品やノベルティ商品を多数スピーディに生産しております。